舞台「この声をきみに」通し稽古レポート

  • 2020-4-20

舞台「この声をきみに」通し稽古レポート

2017年、竹野内豊主演で放送され大きな話題を呼んだNHKドラマ10「この声をきみに」のスピンオフオリジナル舞台化作品となる、舞台「この声をきみに~もう一つの物語~」。本作は、主演に尾上右近を迎え、舞台版オリジナル脚本を大森美香が書き下ろし、演出を艶∞ポリスの岸本鮎佳が担う。

今回、plus aでは、公演前に行われた衣裳付き通し稽古のレポートをお届けします!衣裳付き通し稽古とは、衣裳とヘアメイクをして本番さながらに行われる稽古です。臨場感溢れる舞台写真と共に是非、ご覧ください。
※衣裳付き通し稽古は公演自粛前に行われました。

<あらすじ>
主人公の青年(尾上右近)が、人生の転換点にひょんな理由から朗読教室にいくはめに。
そこで、ミステリアスな朗読の先生(佐津川愛美)に出会い、教室の仲間と出会い、朗読そのものの言葉の魅力に出会う。
ちょっと不器用な主人公が、人生を前向きに変えていく。
そして、いつしか惹かれ合っていた先生との恋の行方は……

朗読教室『灯火親』を舞台に、物語は主人公・岩瀬孝史(尾上右近)が朗読教室に一日研修に来るところから始まる。

自覚はないが自分のことが大好きな岩瀬孝史(尾上右近)は、その人柄ゆえに昇進に支障をきたし、会社に命じられるまま朗読教室『灯火親』に研修に来ることに。

初めて踏み入れる“朗読教室”という空間に物珍しさを感じるも、早く終わらせて帰りたい孝史は、朗読について教えようとする講師の今日子(佐津川愛美)に対して、「ただうまく喋ればいいんでしょ」と、朗読を馬鹿にするような態度を取る。すると、突然今日子が恋愛小説を朗読し始め、その声に一目惚れ(一耳惚れ?)した孝史は教室に通い始めることに。

朗読教室に集まる、仕事も年齢もバラバラな個性豊かな生徒たち。
朗読を真剣に学んでいることが不思議でならなかった孝史だが、それぞれが抱える境遇や朗読に対する思いに触れ、朗読への向き合い方に少しずつ変化が生まれる。そして様々な言葉と出会い、いつしか孝史自身も変わっていく―。

主人公・孝史役には、本作が2度目の現代劇出演となる尾上右近さん。自己愛が強くちょっと不器用な男が、朗読教室の仲間と出会って変わっていく姿を繊細に演じる。虚勢を張るがゆえに感じる憎たらしさも時折飛び出すコミカルさと右近さんの愛らしさでキャラクターを愛すべきものにしている。

そんな孝史に想いを寄せられる、朗読教室の講師・今日子役に佐津川愛美さん。可愛らしくもエキセントリックな一面を持つ女性を真っすぐな演技で表現する。

個性豊かな朗読教室の生徒たちに、小林健一さん、弘中麻紀さん、小林涼子さん、高橋健介さん。一見どこにでもいそうな人物をそれぞれが魅力あるキャラクターに作り上げ、随所に散りばめられる4人の独特な多彩なユーモアが、朗読教室で繰り広げられる物語に緩急をつける。

もう一人の朗読教室の講師・瑞野優作役に中島 歩さん。一見真面目でとっつきにくいが、根はやさしい。そんな人柄を感じる瑞野に中島さんの柔らかい演技がはまっている。

そして、小野武彦さんの温かみと深みのある存在感は、朗読教室『灯火親』の生徒・教師共に優しく見守る向山士郎の役柄同様、心地よく舞台全体を包み込む。

各出演者の芝居はもちろんだが、それぞれの心情をあらわす朗読シーンも作品に一層の膨らみを与えている。朗読の魅力の一つでもある、「想像する楽しさ」をキャスト全員で表現する場面では、岸本鮎佳さんの遊び心に満ちた演出で作者が描こうとした世界を作り出し、より深く作品世界に入ることができる。

また、忘れてならないのが本作の重要な役割を担う高木里代子さんのピアノの生演奏。
朗読にそっと寄り添うピアノの美しいが音色が舞台をより一層彩る。

見終えた後、ほっこりと心を癒してくれる感覚が残るのは、メッセージ性のある物語の中にもユーモアを交えて描かれる大森美香さんの脚本の魅力だろう。

タイトルである「この声をきみに」の名の通り、たくさんの言葉や気持ちを届けてくれるこの作品が一人でも多くの方に届き、”この声”を受け取ってくださいますように。

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