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「すっごいところに行くのはこれから」演出・鈴木勝秀が語るPunk Fantasy『BOSS CAT』への予期

2022年6月10日より品川プリンスホテル ステラボールにて上演する、Punk Fantasy『BOSS CAT』 ~シャルル・ペロー「長靴をはいた猫」より~ の上演台本・演出を手掛ける“スズカツ”こと鈴木勝秀さんにインタビューを決行。京本大我(SixTONES)主演で多くの反響を呼んだ2018年の初演から4年、自身も大好きな作品と語るスズカツさんへ、お客様から募った質問をぶつけました。演出のことから、稽古の様子、檜山光成(少年忍者/ジャニーズJr.)さん、瀧 陽次朗(少年忍者/ジャニーズJr.)さんについてなど、余すことなく語っていただきました。ぜひ、ご覧ください!

Q.稽古が始まって10日ほどですが、いかがですか?

みんな稽古の最初からセリフを入れてきてくれたので、とてもいい稽古が出来ています。毎日進んでいる感じがしていて、とてもいいなと思ってます。

――皆さん、台本を見ていないことに驚きました。

スチール撮影の時に一人一人に「セリフを覚えてきてね。」って言ったら、ほんとにちゃんと覚えてきてくれました(笑)。

Q.スズカツさんが稽古で大切にされていることはなんですか?

その役を演じる人が、何をしたいと思っているかということを僕が理解することです。やりたいと思っているけどまだ出来ていないことって、稽古の最初の方ではあるんですよね。それを理解していないと、こちら側がしてほしいことばかり言っちゃう。そうすると、僕が言うことを実現することばかりに気がいってしまって、演じる人が“こうしたい”というものがどんどん薄れてしまう。そうではなくて、まだ芽しか出ていないところで、その下にどんな根があるのかということを一生懸命見ること。そして、それを知ろうとすることが僕は重要だと思っているので、最初のうちはとにかく一生懸命見ることですね。

Q.演出をしている中で心が躍る瞬間はどんな時ですか?

まずは、僕が予想もしなかったことをやってくれたとき(笑)。“あぁ、これは!”っていう。自分ではない他者がやることによって、自分で書いたものが自分の思っていたものと違うところとに“ピョンっ”と出てきた時には、一番ワクワクするかな。同時に「それは俺が言いたかったこと!」って思えるようなものを引っ張り出してくれたらすごく嬉しい。

――稽古でも笑っている瞬間がありましたが、どういった目線で見てらっしゃったんでしょうか。

それはお客さんと同じですよ。面白いところ。面白いと笑います(笑)。本番で観ていて演出家が客席で大笑いしてたらちょっと嫌じゃないですか(笑)。稽古場だったら別に声を出して笑っても嫌な感じじゃないから、そこは笑いたい時は笑うし、泣きたい時は泣く。そういう感じです。

――今の段階でスズカツさんの想像を超えてきたなっていうことはありましたか?

今は、セリフが入って立ち稽古を始めたばかりなのでこれからだと思うんですが・・・そういうのでいうと、やっぱり今野さんの“どこからそういうことを考えてやってるんだろう”っていうものを見るのはすごく刺激的ですよね。それがハマっているものもあればハマっていないものもあるけど、今野さんは少なくとも毎日何か変えていこうとか、前に進めようという具体性があってとてもいいなと思います。檜山くんも瀧くんも毎日何か持ち込んでこようとしているので、その辺のところは非常にいいですね。ただ、何か超えていくところまではまだ自由になれていない。そこは難しいところで。もうレベル的には全然OKなので、すっごいところに行くのはこれからかなと。

――それは稽古を積み重ねていく中で破る殻みたいなものですか?

芝居って、この一ヶ月で通し稽古を何回もやっていった時に、言ってみればある日突然できるんですよ。突然すごいところにいくんです。それは今の時期には起きない。経験的に。初日が近付いてくるところまで繰り返して稽古をしないことには。まだ、「次はなんだっけ?」「これはどうすればいいんだっけ?」とかあるうちには絶対出てこない。そういうのが全部取れて、何の問題なく滑るように進められるように全員がなった時に、ある日突然、昨日は50パーセントだったのが、いきなり120パーセントになるんです。これは芝居を作っている人にしか味わえない瞬間です(笑)。

Q.演者に一番求めていることは?

自分からやること(笑)。自分で考えてきてねと。

Q.今回オレノさん以外の皆さんは初めましてだと思います。第一印象など教えてください。

そうですね。オレノくんは何度も出てもらってるから、オレノくんはよくわかってるかなと思います。分かってるというは僕の中にオレノくん像があるというだけで、オレノくんがほんとはどういう人かというのは分からないですが(笑)。久保田くんは、たぶんこういう感じの芝居の作り方をあんまりしてないと思うので、最初は戸惑うだろうなと思っていました。そしたら思ったように戸惑っていたと思います。でも、今分かりつつある状態で、基本的に声が良くて滑舌も良いので、そこが十分に生かされていけば今回の役柄的にも全然問題なくやれるとも考えていました。そして実際に始まってみたらそのように展開している。だからここから先、久保田くんは急激にすっ飛んでいく可能性もあるんじゃないかなと思っていて、そこは楽しみです(笑)。この間、稽古で川のシーンをやった時に、オレノくんが脱がなきゃいけないと思ったらしくて、パンツ一枚でそのシーンをやったんですよ。そしたら久保田くんも「俺もここは脱がなきゃだめだ」と思って、いきなり脱いでやり始めて。形も何も全然ダメな二人だったんだけど、久保田くんのその脱いで来る時の感じがすごく良かったですね。オレノくんが起爆剤になって、「よし!俺も!」って脱いで、その時の表情は非常に生き生きとしていて。だから、これからいろんなものが引き金となって出てくるだろうなと思います。

――先ほど少しお話しにもあがりましたが、今野さんは?

今野さんはスチール撮影の時からちょっと”妙”なんですよ。妙で、容易くコミュニケーションを取れるタイプの人ではないんだけど、僕も人見知りなところがあるので、今野さんの慣れ合っていかないところは非常に僕にとってはありがたい。その代わり、芝居では毎日何かを持ってくる。僕が言ったことをちゃんと聞いてくれているということもそれでも分かる。「これはあれでいいですかね。」「いいですよ。」くらいな会話だったとしても成立していくので。舞台上で引っ張ってくれている感じもするし、そういうのはすごくいいです。

――瀧さんは今作がジャニーズ以外の舞台初出演となりますが。

瀧はね、“経験もないです”みたいな感じでやってきてて、いろいろふわふわしてるんだけど、そのふわふわ感がいいですね。すごく純粋に自分の思うままに舞台上にいるから。不安なこともあると思うけど、ジャニーズの大きな舞台に立っているという経験が物怖じしないでいられるというか、その“ぽわん”としたままいられる。何かそこら辺がすごくいいですね。このまま変なプレッシャーをかけないでいければいいなあっていう風に思います。

――檜山さんは主演であることの責任を重く、そして大切に感じてらっしゃるように思います。

檜山は、稽古の最初の日だったかな?に、「主演としてこの稽古場を引っ張らなければいけない」ということは伝えました。それで実際、頑張って引っ張っていこうとしています。他の人に比べて倍以上セリフがあるわけですが、それもしっかり入れてきていて。この数年でいろいろジャニーズJr.の役者とやってきて皆そうだけど、主演であることに対してちゃんと責任を取ろうとするので、まずはそれはすごく偉い。スポーツのチームでも、一番若いのにキャプテンに任命される人っているんですよ。それは監督が、将来チームを引っ張っていくために今から引っ張らせるんだって言って、チーム全体を上げていこうとするんだけど、大変なんですよ。今回も今野さん、オレノくん、久保田くんは30代、40代の人で、檜山くんはまだ19歳。だからこそ引っ張らなければいけないと、敢えて言いました。そこで自覚を持って何かやならければと思い、確かに今そのようにやっています。こんなところで主演で舞台に立つなんてことは、役者をやりたいと思っていた若い子たちの中ではすっごい選ばれてきたわけですから、そのうえでとにかく何とかしていこうというので、全力を出していると思います。

――京本大我さんから受け取ったバトンを今度は自分が後輩に引き継いでいく責任があるという風にも仰っていました。

まずそれはすごく大事だし、それをもうやってると思う。そうすると次に出てくるのは、一人の役者としてどうなのかっていうところなんですけど、もうこのまま頑張っていけば大丈夫なんじゃないかなという風には思いますね。

――それは檜山さんの舞台に臨む前提を見て・・でしょうか?

そうですね。理解としても間違ってないところで考えていますし、ちゃんと乗っかってきているので。あとはこのままやって、さっき言ったようないつか感情が突き抜ける瞬間が来る。それがどのシーンで作るのか、どういう形で出てくるのかというのを楽しみに、今待っています。京本大我くんとは違う猫だから。大我くんってある意味素材としてちょっと抜けてるところがある人だから、最初から猫っぽかった。周りの人間に対しての突き放し度合いとか。あと、京本大我ってある種、特別な何かを持っていると思うので、そうするとそれとはまた違うところからスタートしているので、檜山くんもある瞬間突き抜けていくだろうなと思うし、その瞬間を一緒に作れればいいなと思います。

Q.舞台中に大切にしてもらいたい気持ちはありますか?

そういうのはないんですけど、とにかく芝居を作ることが面白いと思えるように稽古をしようね。みたいなことですかね。

Q.前作と大きく変わっているところはありますか?

前作は、結構当て書きなんですよ。大我くんは一緒にやったことはなかったんですけど、たぶんこんな感じでいったらいけるんじゃないかなみたいなことは思っていて。だから割とその役者たちに合うように書かれているんです。それを再演しようという時には、それを一回消さなきゃいけないんだけど、僕の中に前回のが残っていたので、「違う人たちなんだ」っていうことを一番自分がリセットしなければいけなかった。その段階で前回と違う作り方になるのは間違いないし、役者が変ることによって何かが変わっていかなければいけない。だから、自然と前回とは違うものが立ち上がってきます。あと、あと、舞台美術も衣裳も音響も変わっているので、スタッフワークとしても全然違っています。

Q.観客として私たちにできることはありますか?

せっかく観に来たので一生懸命観ることだと思います(笑)。一生懸命観ると、どんなものでも自分に引っかかるところはあるので。僕のテイストが苦手でも、檜山くん、瀧くんが好きであればそれを上回れるんじゃないかなとも思っています(笑)。苦手だけど、“二人がいっぱい頑張ってるし”っていえば、見どころはありますよ(笑)。人が一生懸命やっていることを一生懸命観ると、「ああ・・」って思うことがいろいろあって。一生懸命観るってことは一生懸命考えてるってことだから。一生懸命考えると、いろんなことが連鎖反応で広がって、いろんな考えに行き当たる。自分が考えてあるところに行きついて笑って泣ける方が明らかに深いので。そういうのもあっても良いと思う。一生懸命観るとちょっと楽しことはあるかも!ということです(笑)。

――スズカツさん、ありがとうございました!

BOSS CAT稽古場映像

https://www.plusa-theater.com/wp-content/uploads/2020/08/TALK_ROOM_TAB.png

少年忍者の織山尚大さん主演、青木滉平さん出演の空想科学『Kappa』を紹介するぷら。スズカツさんのテイストがちょっとわかるかもぷら。

https://www.plusa-theater.com/wp-content/uploads/2020/08/TALK_ROOM_TAB.png

作品アーカイブも覗いてみてぷら。https://www.plusa-theater.com/?cat=43


公演概要
Punk Fantasy『BOSS CAT』 ~シャルル・ペロー「長靴をはいた猫」より~

【出演】 檜山光成(少年忍者/ジャニーズJr.)
瀧 陽次朗(少年忍者/ジャニーズJr.) 今野浩喜 オレノグラフィティ 久保田秀敏
【上演台本・演出】 鈴木勝秀
【音楽】 大嶋吾郎

【日時】 2022年6月10日(金)~6月19日(日)品川プリンスホテル ステラボール
【チケット料金】 S席:9,000円・A席:7,800円(税込) ※ご購入後の返金・クレーム及びお席の振替は一切お受けできません。
【チケット一般発売日】 5月15日(日)10:00~

【主催】 エイベックス・エンタテインメント/クオーレ
【お問合せ】 キョードー東京 0570-550-799 (平日11:00~18:00/土日祝10:00~18:00)
【公式HP】 www.bosscat-stage.com
【公式twitter】 @BOSSCAT_st