「お客様を夢のような劇場空間に誘いたい」2つのチームが魅せる舞台『Take Me Out』2025」開幕!
5月17日に東京・よみうりホールで開幕した、舞台『Take Me Out』2025。初日に先駆け、16日に初日前会見が行われた。そして、レジェンドチームと23日に初日を控えるルーキーチームの舞台写真が到着。
『Take Me Out』は、2002年初演のリチャード・グリーンバーグによる戯曲。メジャーリーグを舞台に、同性愛者であることを告白したスター選手とそのチームメイトを描いた作品で、2003年第57回トニー賞演劇作品賞を受賞し、2022年の第75回トニー賞では演劇リバイバル作品賞を受賞。衝撃的な日本初演となった2016年には第51回紀伊國屋演劇賞団体賞の対象作品となった。そして、2018年の再演から7年を経た2025年版は、再演を支えたオリジナルメンバーに新キャストを加えたレジェンドチームと、オーディションを勝ち抜いたルーキーチームが登場する。
初日前会見には、レジェンドチーム(玉置玲央、三浦涼介、章平、原嘉孝、小柳心、渡辺大、陳内将、加藤良輔、辛源、玲央バルトナー、田中茂弘、本間健太[スウィング])、ルーキーチーム(富岡晃一郎、野村祐希、坂井友秋、安楽信顕、近藤頌利、島田隆誠、岩崎MARK雄大、宮下涼太、小山うぃる、KENTARO、大平祐輝[スウィング])のキャスト陣。そして、演出を務める藤田俊太郎が登場。それぞれより初日に向けての意気込みや、今回の見どころのひとつでもある両チームの演出の違いについて語った。
――まず、皆さんより初日に向けての意気込みをお願いいたします。
藤田:愛おしき、『Take Me Out』2025。このメンバー、カンパニーと幕開きを迎えられることを誇りに思っております。追い出すのではなく連れ出す。もしくは連れ出される。最愛のお客様を夢のような劇場空間に誘いたいと思っております。よろしくお願いいたします。
玉置:いい稽古をレジェンドチームとルーキーチームもしてきたと思います。より良い作品になるように努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。
三浦:ようやく劇場入りをしてすごく身が引き締まる思いです。精一杯キッピーを演じたいと思います。よろしくお願いいたします。
章平:玉置くんも言ったように、みんなが意見を出し合ってとても充実したすごくいい稽古をおくってきました。『Take Me Out』という作品の深み、そしてダレンという人間の深みを表現できればと思います。
原:チームワークはすごくいいです。すごく良くて、稽古中もたくさん濃い時間を過ごしました。千穐楽に向けてみんなでもっともっと深いとこまで辿りつけよう1日1日精一杯考えながら演じていきたいと思います。
小柳:イエーイ!『Take Me Out』3回目!!全力でいくぜー!!おねがしまーす!(一同笑い)
渡辺:4月からの稽古もあっという間で、明日が本番というのが信じられないくらい濃密な時間を過ごしてきました。最後まで頑張って走り抜きたいと思います。
陳内:僕自身、『Take Me Out』は2018年以来7年ぶり2度目の参加となります。この7年間いろんな演劇に連れ出してもらえたなと感謝しています。2025の本作を通して、またお客様を素敵な演劇の世界に連れ出していけるように努めてまいりますので、何卒お願いいたします。
加藤:稽古場でしっかりと積み上げてきたものを最後まで全力でお届けできるように明日から頑張りたいと思います。よろしくお願いします。
辛源:本当に深みを追求できるすごく風通しのいい稽古場で、ものすごく才能のある方々に囲まれてこういったに出演できること幸せに思います。皆さんを野球の世界に、「Take Me Out」したいと思います。よろしくお願いいたします。
玲央バルトナー:始まってしまうと終わってしまうので常にちょっと寂しい思いもあります。2つのチームがありますが、1つの大きなチームに出会えたことに感謝しつつ、1試合1試合頑張っていきたいと思います。
田中:7年前と比べて年を重ねてやっと監督役にふさわしい年齢になれたような気がします。頑張ります。
本間:素敵なメッセージ、素敵な言葉が詰め込まれている作品です。改めて参加できて光栄に思っています。最後まで全員で駆け抜けられるように頑張っていきたいと思います。
富岡:この1ヶ月間、本当に身も心も素晴らしい人たちと一緒に稽古をさせていただきました。レジェンドの皆さんも素敵な方たちで、木が乱立しているんじゃないかというくらい皆さん背が高くて今逆になって(レジェンドチームが座っている後ろに立っている状態)ようやくお顔が見れたんですが・・(一同笑い)。僕たちルーキーとレジェンドで全く違う作品になっていると思います。本当に濃密な1ヶ月間を過ごして素敵な作品になってると思いますので、ぜひルーキーチームも応援していただけたらと思います。
野村:富岡さんがおっしゃったように、僕たちとレジェンドチームと全く違うものになっていると思います。僕たちはレジェンドチームに負けないように頑張っていますので、ぜひ両チームともご覧いただけると嬉しいです。
坂井:4月から稽古が始まって本当に充実した時間を過ごしてきました。レジェンドチームとルーキーチーム、一丸となって精一杯頑張りますのでよろしくお願いいたします。
安楽:我々ルーキーチームはみんな初参加で、みんなで一から悩んで話し合って作り上げてすごく幸せな稽古時間を過ごしてきました。そんな稽古で繋がったものをお客様にお見せできるのは楽しみでもあり、恐ろしくもあります。楽しみにしていただければと思います。
近藤:こうして舞台上に立っておりますが、まだ初日という実感が僕はまだなく。というのも、僕たちは23日からが本番なのでまだ稽古期間のつもりです。本番まで新たな発見がたくさんん待っていると思いますので、初日を迎えるまで『Take Me Out』のことを考えていきたいと思います。応援よろしくお願いします。
島田:レジェンドが初日を迎えるってことでおめでとうございます!(一同笑い)。ネタバレになっちゃいそうなのであんまり言えないですが、とにかく面白いのは間違いないと思います!本当ネタバレっちゃうから変に言っちゃうとダメなんですけど・・(一同笑い)。とにかく生で観に来るべき作品だと間違いなく感じています。生だからこそ感じるものがあると思います。ぜひ見に来ていただけたら嬉しいです!
岩﨑:みんなが話していたように、ここまで稽古を通していい作品を作り上げることができていると思っています。この有楽町よみうりホールに野球場が出来上がっているので、お客さんが球場に入った状態で2チームの戦いを見ていただけることを楽しみにしています。
宮下:ご観劇いただいた方をどこかへ連れ出してくれるような、そしてレジェンド、ルーキーともに全然違う仕掛けを演出の藤田さんがたくさんご用意してくださっています。稽古を重ねるたびに僕たち自身もどこかへ連れ出してくれた、そんな作品ではないかなと思っております。ぜひ、観ていただいた方々に楽しんでいただけるようにやってきたことを1つ1つ一生懸命出せたらなと思っております。
小山:ルーキーチームはルーキーらしくがむしゃらに皆様を「Take Me Out」したいと思っています。よろしくお願いいたします。
KENTARO:皆さんとこうして並ぶのが製作発表以来なんですが、最初はよそよそしかったのが、今はみんなの個性が役に全部反映されていてすごいいいチームワークだと思います。皆さんと一緒に全力で挑んで素晴らしい初日を迎えたいと思います。
大平:我々の初日はもう少し先なのでもっと深めて高みを目指して、皆さんにいい作品が届けられるようにしっかり準備します!
―藤田さんに伺います。今回の2チームの演出の違いや魅力を教えてください。
藤田:製作発表では、重厚なセリフ劇のレジェンドチーム、そして躍動する群衆劇のルーキーチームと言っておりましたが、稽古を重ねそれくらい全く違う作品になっております。オープニング、エンディング、解釈、そして上演時間も違います。もうとことんいこうと思いまして「同じシーンは作らない」を演出の目標としました。今の挨拶でもキャスト皆さんの個性や魅力も炸裂しておりましたが、みんなの力を舞台上で発揮できるように、そして素晴らしいキャストだけじゃなく素晴らしいカンパニーの作り手が一丸となって両チームを演出することを心がけました。劇場入って最終シーンが見えてきて2つのチームに少し言葉を加えるならば、レジェンドチームは、「言葉で始まり言葉と光で終わるレジェンド」そしてルーキーチームは、「言葉で始まり言葉と心で終わるルーキー」という風に考えました。自信あります。乞うご期待ください。
――玉置さん、それぞれの稽古を見ての印象や感じたことを教えてください。
玉置:通しては見れてないんですが、さっき藤田さんもおっしゃっていたように演出がガラッと違うのと、あとは見せたいものや意図がまるきり違うんです。本来伝えたいと思っていることや描きたいと思っていることすら違うことをやろうとしてるのかなって、僕は稽古を勝手に見て思っていました。こればっかりは観ていただいて、お客様がどういう感想を持っていただくがわからないですけど楽しみですし、同時にこれはいいことなんですけど不安でもあるという印象でした。
――三浦さんは今回初出演となりますが、いかがですか?
三浦:すごく楽しさせていただいてます。レジェンドとルーキーの何が違うかというと・・レジェンドチームは返事がでかい。(一同笑い)。いろんことを経て、「気に入られたい!」とっていう・・(一同笑い)。わかんないですけど、どなたかに気に入られたいのかなって(笑)。ルーキーチームは本当に純粋でね。圧倒的な違いです。
章平:(レジェンドチームは)藤田さんを総出で囲みに行くっていう。
原:(僕たち)いい子ですよってアピールしてます。
――それが先ほど原さんが仰っていた「チームワークの良さ」でしょうか(笑)。
原:そうです。チームワークは良いです。
レジェンドチーム一同:そうそうそう。
(一同笑い)
――章平さんは7年振りのご出演となりますが、いかがですか?
章平:『Take Me Out』は僕にとっては他の作品とは全然違う現場なんですね。各々が意見を出し合ってそれをみんなで解決しようとする場を藤田さんが作ってくださるんです。それって創作における現場としてはなかなかないことで。そういったみんなの思いが反映されて作られていく『Take Me Out』の創作現場大好きです。ルーキーチームの皆さんの稽古を見ながら2016年の初演の時の自分の姿を思い出していました。演出の違いでいうと、生きている人間は同じなんですが生きてる場所が全然違うような感覚があります。
――原さんは今回初参加となりますが、お稽古はいかがでしたか?
原:全シーン全役の解釈を全員で共有する時間を藤田さんが設けてくださって、その時間というのが、自分が出てないシーンだから関係ないやじゃなくて、みんなで共有して作品全体を考えることで、自分が出てるシーンの役割や次のシーンに渡すためのバトンを自分のシーンで作り上げるという責任が生まれてきました。『Take Me Out』という作品は、「ここがゴールだよね」ということをみんなで共有し合うことができたので、すごく充実した稽古期間ですごく楽しかったです。
――では、最後に藤田さんにお伺いします。『Take Me Out』の「連れ出す」にかけて、連れ出したい場所はありますか?
藤田:僕は、旅がすごく好きなのでいろんなところに行ったことがあるし行きたいんですけど、今はこのメンバーとここ(劇場)にいたいです。そして、ちょっと昨日の今日なのでできればスタッフに迷惑のかけない現場に連れていきたいです(苦笑)。(一同笑い)。昨日、ラストシーンを大変更してスタッフにたくさん迷惑をかけてしまいました(苦笑)。迷惑をかけかけずにモノは作れないというところに今辿り着いているんですけれども、できればスタッフに迷惑をかけない現場に連れていきたいと思ってるんですけど、いい作品ができていることは間違いないと思います。
(キャスト一同頷く)
そして最後の挨拶では、玉置と富岡の「舞台『Take Me Out』劇場で」の掛け声につづき、「お待ちしてます!」と全員で声を合わせて呼び掛けで会見を締めくくった。
なお、ルーキーチームでキッピー・サンダーストーム役を務める八木将康は、諸般の事情により会見を欠席。八木は「まずはここまで何事もなく全員で初日を迎えられることに感謝の気持ちでいっぱいです。約一年前にオーディションがありルーキーチームというものが誕生して今この瞬間を迎えられたこと、どうしても偶然とは思えなくて、このメンバーではならなかった必然性を感じています。藤田さんのもと、ルーキーチームという誇れるチームが出来たこと。その全員でこれから初日を迎えられること。10公演ワクワクが止まりません。自信を持って面白いと言える作品、そしてチームになっています! 劇場に来られる方は楽しみにしていて欲しいです!」とコメントを発表した。
舞台写真
レジェンドチーム
ルーキーチーム
撮影:田中亜紀
上演時間は約2時間15分。東京公演は6月8日まで行われ、その後、14・15日に愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、20・21日に岡山・岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場、27日から29日まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールで上演される。
公演概要
舞台『Take Me Out』2025
【作】リチャード・グリーンバーグ
【翻訳】小川絵梨子
【演出】藤田俊太郎
【出演】
<レジェンドチーム>
玉置玲央、三浦涼介、章平、原嘉孝、小柳心、渡辺大、陳内将、加藤良輔、辛源、玲央バルトナー、田中茂弘
<ルーキーチーム>
富岡晃一郎、八木将康、野村祐希、坂井友秋、安楽信顕、近藤頌利、島田隆誠、岩崎 MARK 雄大、宮下涼太、小山うぃる、KENTARO
ベンチ入り(スウィング):本間健太(レジェンドチーム)、大平祐輝(ルーキーチーム)
【企画・製作】シーエイティプロデュース
【オフィシャル HP】 https://takemeout.jp/
【オフィシャル X(旧 Twitter)】 @ takemeoutJP
<東京公演>
2025年5月17日(土)~6月8日(日)有楽町よみうりホール
【チケット料金】レジェンドチーム 9,800 円/ルーキーチーム 7,800 円
2 チーム観戦チケット 16,000 円(レジェンドチーム・ルーキーチーム各 1 公演ずつ、計 2 公演(全席指定・税込)
【一般発売日】2025年3月9日(日)10:00~
【お問合せ】チケットスペース 03-3234-9999(10:00~15:00※休業日を除く)
<名古屋公演>
2025年6月14日(土)~6月15日(日)Niterra 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
【チケット料金】9,800 円(全席指定・税込)
【一般発売日】2025年3月9日(日)10:00~
【お問合せ】キョードー東海 052-972-7466(月~金 12:00~18:00、土 10:00~13:00※日曜・祝日は休業)
<岡山公演>
2025年6月20日(金)~6月21日(土) 岡山芸術創造劇場ハレノワ 中劇場
【チケット料金】9,800 円(全席指定・税込)
【一般発売日】2025年3月21日(金)10:00~
【お問合せ】岡山音協 086-224-6066(平日 9~17 時/土日祝・休み)
<兵庫公演>
2025年6月27日(金)~6月29日(日)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
【チケット料金】9,800 円(全席指定・税込)
【一般発売日】2025年4月19日(土)10:00~
【お問合せ】芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255(10:00~17:00 月曜休/祝日の場合翌日)