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テーマは「こんな花總まり、見たことない」花總まり、浦井健治、武田真治ら出演 ミュージカル『破果パグァ』製作発表記者会見

ミュージカル『破果パグァ』の製作発表記者会見が12月16日、都内某所で行われた。会見には主演の花總まりをはじめ、浦井健治、武田真治、中山優馬、熊谷彩春、演出の一色隆司、そして韓国オリジナル版演出のイ・ジナが登壇した。

本作は、韓国文学史上、前例のない“60代女性の殺し屋”を主人公に据え、ベストセラーとなった小説『破果』(著:ク・ビョンモ)が原作の韓国ミュージカル。韓国本国では2024年にイ・ジナ演出で初演を迎え、今回待望の日本公演が上演される。

主演の女殺し屋「爪角(チョガク)役には、花總まり。多数のミュージカルに出演し、多様な人物を演じてきた彼女が、今回初めての殺し屋役で、激しい殺陣・アクションに挑戦。かつて家族を殺した「爪角」に復讐を誓う青年「トゥ」役には、同じくミュージカル界の第一線を走り続ける浦井健治。花總と浦井は本作が初めての本格ミュージカルの共演となる。中山優馬、熊谷彩春のほか、武田真治ら個性豊かな出演者陣が決定。
演出を一色隆司。翻訳・訳詞を高橋亜子、音楽を甲斐正人が手がける。

製作発表会では、それぞれより意気込みやアクションについてなど、多くを語った。

――それぞれの役どころについてお伺いします。

花總:私は爪角(チョガク)という、60代老年の女性暗殺者を演じさせていただきます。初アクションもありますので、頑張りたいと思います。

浦井:花總さん演じる爪角に家族を殺されたという悲しい過去を持ち、その復讐心から爪角を追い求めているという青年の役です。爪角との関係性の中で、人として成長したり人生の豊かさというものを感じていけるような、そんなシーンを作っていけたらなと思っております。

武田:リュウは、爪角を暗殺者として育てていくという重要な役どころです。もう一役のカンは、爪角が暗殺者であることに疑問を持ち始めるといった、人生を見つめ直したくなるような新しい出会いのキャラクターになっています。2人は全然違う役です。一生懸命演じたいと思います。

中山:ユンは、爪角さんに憧れのような、恋心のような想いを持ちながら、トゥの想いにも触れて、「殺し屋としての正義とはなんなんだ」という葛藤の中過ごしていきます。そして最後にどういう決断を取るのか、という役どころです。

熊谷:若い爪角役は、花總さん演じる爪角の若い頃の役です。孤独だった少女が武田さん演じるリュウと出会って、いろんな葛藤を持ちながら一人前の殺し屋に成長していく様子を繊細に演じられるように頑張ります。

――花總さんは今回初めてのアクションに挑戦されますが、いかがですか。

花總:まさかここに来て、アクションに挑むことになるとは全く思ってもいませんでしたので、個人的にレッスンに励んでおります。最初に自分で調べたところに行きましたら、ゴリゴリのスタントマン養成所だったんですね(笑)。最初は知らずに、「やっぱり殺し屋を演じるにはこれくらいやらなきゃダメなんだ!」と思いながら頑張っていました(笑)。今は今回の作品でアクションをつけてくださる方にお願いしております。今は1人でレッスンをしているんですが、やはり相手がいると変わってくると思いますので、お稽古に入っていろんなことを学びながら、暗殺者に見えるように頑張っていきたいと思っております。

――そんな花總さんとのアクションシーンも多いと思いますが、浦井さんはいかがでしょう。

浦井:僕の中で花總さんは、トップスターさんで、”エリザベート様”という印象がとても強いので、エリザベート様がだいぶお転婆なアクションシーをやられるんだなっていうのがあります(笑)。ただ、ある意味で花總さんのまた新しい魅力と役者としてのトライアルをお客様に楽しんでいただける貴重な時間になるんじゃないかなと思います。トゥ役は爪角に影響されつつも憧れを抱いている役なので、役作りなしで憧れ続けながらしっかりとアクションシーンも楽しんで挑めたらなと思っております。

――武田さんは、やはり筋トレのイメージもありますが、アクションに向けたトレーニングは何かされてらっしゃるんでしょうか。

武田:まだ特別なことはしてないんですけど・・とりあえず筋トレをしていたことでこの役は掴めたのかなと、はったりが効いたのかなと思います。(一同笑い)。筋トレって割とのんびり屋さんがやることだったりもするんですが、アクションはスピードが求められるのでその辺は磨いていきたいなと思っています。

――中山さんはこれまでアクションや殺陣の経験もおありですが、今作で生きてきそうでしょうか。

中山:そういうところも求められている重要な要素の1つだと思うので精一杯頑張りたいと思います。武田さんとは一度アクション稽古でご一緒させていただいて——

武田:すごかった!これ、俺に言わせようとしてる?(中山に向かって)
(一同笑い)
武田:じゃあ、言わしてくれ(笑)。すごかった!カンパニーのみんなとも稽古をしたんですが、頭1つ抜けるような動きを見せてくれて。一色さんも安心されたんじゃないでしょうか?
一色:(マイクなしで)武田さんもすごかった。
武田:できればマイクを通していただいて・・
(一同笑い)
一色:武田さんもすごかったです!
武田:ありがとうございます!
(一同笑い)

ーーお隣で”うんうん”と深く熊谷さんが頷いていらっしゃっいましたが、アクションについてはいかがでしょう。

熊谷:私もアクションの舞台に出演するのは初めてなので、このお話が決まってすぐにボクシングとアクションとアクロバットを習い始めて、子供の時ぶりに習い事をしてるなと思いながら頑張っています。リュウにしごかれながら成長していくという非常にハードなナンバーがあるので、そこはしっかりと見せられるように、私も爪角のように成長していけたらなと思っております。

――一色さん、この作品の見どころ、そしてお客様に注目してほしいところを教えてください。

一色: 今回『破果バグァ』をやりましょうと言われた時に、誰ができるんだと。もう花總さんがやらなかったらないよねっていうくらいの意気込みで事務所に口説きに行きました(笑)。そしたら、「自分のイメージをさらに次のステージに」ということ仰ってくださって受けていただきました。花總さんが決まった後は、この素敵な方々が引き寄せられるように集まってくださって、本格ミュージカルとしてももちろん楽しめるし、芝居もすごいし、作品もすごい。イ・ジナさんとお会いした時に、「好きにやっていいよ」って言ってくださったんですね。韓国でものすごくヒットを確立された演出家の方が、「真似てください」ではなく、「好きにやってください」と。そして、「日本に観に来て盗みますから」ということまで仰った時には、ドキドキしましたが(笑)。そういうこともあって、日本語版になるにあたって歌詞の中でそれぞれの人間模様やちょっとした心の行き違いや繋がりを、韓国版にはない要素も入れ込んで、全く違うアプローチで皆さんにお届けしようと思っていますので、そこが見どころになっております。

――イ・ジナさん、今回日本で上演されることに関して、今のお気持ちを教えていただけますか。

イ・ジナ:まずは、日本で公演されることにすごく光栄だと感じています。何よりもこの作品の良さを分かってくださり、素晴らしい役者さんが集まってくださったことにとても感謝しています。韓国で初めてこの作品をやろうとした時、ミュージカルとして上演するには平凡な作品ではないことに皆さんから心配をされました。しかし上演された時、ほかのミュージカルとは違う、新しい挑戦として認められました。自分としては登場人物の関係性をもっと盛り上げたかったんですが、韓国では初演ということと今までになかったスタイルだったので、原作に忠実にすることを基準に作りました。今回日本でこの舞台が上演されることで、一色さんの演出や役者さんの解析によって、日本らしさが出る作品になる思いますので、待ちきれないくらい楽しみにしています。

一色:花總さんは韓国でお会いしたことがありますが、今日初めて会う方もいらっしゃると思うんですが、どんな印象だったか、お伺いしたいです。
(通訳をしているあいだ、武田が椅子から立ち上がり、胸を張ってアピール。その姿にイ・ジナも思わず笑ってしまう場面も)

イ・ジナ:個人的なことで申し訳ないのですが、私は作品の中で主人公のトゥさんよりリュウさんが魅力的だと思っています。なので、今回武田さんとお会いしてふさわしい方がキャスティングされたことにとても満足していて、ありがたく思います。
武田:ありがとうございます!
(一同笑い)
イ・ジナ:武田さんに韓国語を覚えていただいて、次の韓国版のリュウとして出演をお願いしたいです(笑)。
武田:あの・・わたし、今涙が溢れそうで・・(一同笑い)。嬉しいです。確かに魅力的な役をいただいたなと思っています。今の言葉が撤回されないように一生懸命頑張ります。
(一同笑い)

――浦井さんと中山さんは、お会いになってどのような印象をお持ちですか?

イ・ジナ:(じっと中山を見て)中山さんは、かっこよすぎてアイドルかと思いました。
中山:アイドル出身なんです(笑)。
(一同笑い)
イ・ジナ:浦井さんはすでにいろんな表情が入っていると思います。少年の純粋さと、爪角に対しての執着心や愛が入っているような気がします。今回のトゥは、韓国版とは違って花總さんとの妙なケミがあるんじゃないかなというところがとても期待されます。ユンの役の中山さんは韓国のユンの役の人とは違ってとってもハンサムなので、そういうところから描かれるユンがまた違うことがともて楽しみです。
浦井:精進します(と頭を下げる)
中山:ハンサムを武器に頑張間ります(笑)。
(一同笑い)

――一色さん、ハンサムさが今回のキャスティングに重要なポイントだったんでしょうか。

一色:大切だと思います(笑)。韓国版にも原作にもないんですが、ユンさんと三角関係に見えるようなニュアンスもぜひ入れ込みたいなと思っていたので、そういう意味も含めて中山さんがいいなって——もちろん、リュウさんもね・・あの・・
武田:監督、今日は僕のことは忘れても大丈夫です。もう大満足の言葉をイ・ジナさんにいただいたので、もう十分です!

(一同笑い)

――花總さんと浦井さんは、意外にも今回が初共演ということですが、お互いの印象はどうですか?

花總:ここにきて、やっと“浦井健治様”と——
浦井:いやいやいやいや
花總:(笑)。ご一緒できるんだっていうのは、本当に嬉しかったです。イメージ的には周りの方がいろんな情報をくださって、「健ちゃんは面白いよ」って(笑)。その情報がたくさん私の中に詰まっています。
浦井:先程ようやく“健ちゃん”って言ってくださって(笑)。「浦井の健ちゃん」じゃなく、「健ちゃん」って。「花ちゃんって呼んでね」って仰るんですが、滅相もございません・・!と思って全然言えませんけれども(笑)、でも、“花總さん“て言われるのが——
花總:もう早めになくしてほしいです(笑)。今回、この物語の中では(私が)追われる方で、最後に(浦井と)ガッツリとお芝居をさせていただくので、私の中にあるこの陽気な健ちゃんがどんな顔で”トゥ”として私のことを見るのかがすごく楽しみです。
浦井:僕もです。ほんとに楽しみで仕方ないです。最後は爪角に対して人生を学ぶシーンでもあるので、なぜをその選択を最後にしたかのかということの説得力を持たせることができるような役作りをしていきたいと思います。

――最後に、一色かさんらキャストの皆さんの期待するところを教えてください。

一色:花總さんは、「こんな花總まり、見たことない」というのがテーマです。僕と一緒にやってくださるという意味合いとしても、そこをいかに昇華して、爪角という人物になりきれるかということをすごく期待しています。
浦井さんは初めてご一緒するのでドキドキしているんですが、出で立ちがすごくかっこいい。そのかっこ良さの中にちょっとピュアで、子供っぽくて、でも暗殺者っぽい鋭い目を持っている。そんな全てを兼ね備えていらっしゃる。そんな、“この人しかできないよね”レベルの人たちが今回集まってくださって、理想系のキャスティングとなりました。トゥの心の奥底に抱えていたものがお客さんに伝わると、ラストシーンはアクションと歌なんですが、泣けると思うんですよね。そういう人の心の琴線に触れるようなものを一緒に作っていきたいと思っていますので、キャラクターを深めていただけると嬉しいです。
武田さんは、もうムードメーカーで、かっこいい。でもオチャメだし、アクションもできる。本当にオールマイティなんですよね。だから二役というのもあるんですが、同じ顔だけど違う人に見えるというのが理想なので、そこを追求してくださると確信しています。
中山さんは、ドラマでご一緒して今回初めての舞台になるんですが、すごいんですよ。ドラマでも殺陣があったんですけど一瞬で覚えるし、見せるポイントまで正確なんです。だから、その俯瞰で見ている目を僕の中では消し去りたいんです。あまりにも器用な方なので、それを忘れて無我夢中でこの役に入り込んでもらえるようなキャラクターを一緒に作れたらいいなと思っています。
熊谷さんは初めてなんですが、花總さんの若い頃というのを意識しないでやってもらいたいなと思っています。人が成長する中の1ステージを演じるわけなので、そこからみんな成長していくと思うんですよね。だからそのステージでの爪角を一緒に掘り下げていき、2人で演じることで爪角という人間がより立体的にお客さんに届くようにやりたいと思っています。遠慮しないで目一杯やってほしいなと思います。

ーーありがとうございました。

あらすじ
人生のほとんどをプロの暗殺者として生きてきた爪角(チョガク)。超一流の暗殺者であった彼女も年を重ね、身体の衰えから引退を決意する。 今まで守るべきモノを作らず独りで生きてきたが、捨てられていた老犬や心を開いて接してくる近所の家族など気がつけば守りたいモノができていた。喜怒哀楽とは無縁の孤独な人生を送るつもりが、他人の痛みを感じるようになり、いつしか心にぬくもりを求めるようになっていく…
そんな中、過去の記憶から突如現れた、爪角に復讐を誓った者が現れ、心を許した近所の子供を連れ去った…
人生で初めて誰かのために戦うことを決意した彼女に待ち受けるものとは?!

公演概要
ミュージカル『破果パグァ』
【出演】花總まり 浦井健治/中山優馬 熊谷彩春 武田真治 ほか
【翻訳・訳詞】高橋亜子
【演出】一色隆司
【音楽監督】甲斐正人
【日程・会場】
<東京公演>2026年3月7日(水)~3月22日(日)新国立劇場 中劇場
チケット料金
・S席:14,800円/・A席:9,800円
※全席指定・税込
※未就学児童入場不可
<大阪公演>2026年3月27日(金)~3月t29日(日)梅田芸術劇場メインホール
【チケット料金】
・S席:14,800円/・A席:9,800円/・B席:7,800円
※全席指定・税込
※未就学児童入場不可
<福岡公演>2026年4月4日(土)~4月5日(日)久留米シティプラザ ザ・グランドホール
【チケット料金】
・S席:14,300円/・A席:9,900円/・B席:6,600円
・U-25当日引換券:5,500円
※全席指定・税込
※U25当日引換券は、ご観劇当日に25歳以下の方が対象。必ずご入場時にご年齢を確認できる証明書(コピー不可)をご提示ください。
※未就学児童入場不可
【チケット一般発売】2025年12月6日(土)10:00~(3都市共通)
公式HP: https://musical-pagwa.jp/

Original work Gu Byeong-mo’s novel “HAKA 破果”
Script & Lyrics by Hyejeong Jang, Gina Lee Music by Nayoung Lee
Original Production by PAGE1
主催:ミュージカル『破果』 製作委員会